ありがどうジダン。さようならジダン。

レ・ブルーの時代が終わった。大会5日目は結果だけを見れば、波乱という波乱は無いままに終わった内容と言えるだろう。
前評判通りのスイスの強さ。そしてジダンの劣化。持ち過ぎ、こね過ぎ。まるで中村を見ているようだ。
ブラジルについては……さすがとしかいいようがない。スコアの上では1-0だが、しかしその内容はただの1-0ではなかった。
少なくともオランダ、ポルトガルイングランドの1-0とは異なる1-0だっただろう。


世界中の国々の中で対戦国(日本)をアシストしながら勝つ事が出来るのはブラジルだけではないだろうか。
試合開始早々からのアタックによってニコ・コバチを潰してみせた。さらにスタメン全員を揃える事で威圧感を与えてみせた。
FW陣、プルショクラスニッチも潰すまでには至らなかったが、疲弊させてみせた。
クロアチアの誤算はブラジルがここまで徹底的に日本のアシストに回るとは読め切れていなかった事か。反対にブラジル側の誤算としては、、二人目を潰せなかった事。後半早々からクロアチアが攻めに転じた為、ブラジルも勝つ事を最優先するようになった。
動けないロナウドを下げ、ロビーニョを投入。しかしブラジルの猛攻もロベルト・コバチ、テュドルらを中心に粘り強い守備で追加点を許さない。この試合、ブラジルはカカー&ロベカルの活躍が目立ち、ブラジルに貴重な勝ち点3をもたらした。


ラニチャールは所詮ただの若造だ。勿論緒戦の堅さもあるので、次戦以降真価を発揮する事も考えられるのだが。だが次の日本戦ではオリッチが来る可能性も考えられる。
次戦は日本の方が一日休暇が長く、またクロアチアやブラジルに劣るオーストラリアと戦ったので、疲弊は少ないと見る。
(さらに言えば次々戦はブラジルの方が3時間遅いのでさらに有利な訳であるが。理論上は。疲労の回復具合にもよるが)


次戦ニコ・コバチの状態は40〜60%だろう。だがチームの精神的主柱だけに、出てくる事が予想される。
FW陣は共に60〜80%。DF陣は50〜70%ぐらいのコンディションではないだろうか。チャンスは少ないが、好機を確実に生かす事が出来れば勝つ事も不可能ではないだろう。
日本が勝てる確率は15〜25%ぐらい。というのが主観的見方だ。監督力の差で勝率は5〜15%まで低下すると思うが。
それに、日本との実力差は圧倒的で、ブラジルとクロアチアが抜き出ている事は先の試合で十二分に把握した。


F組の一試合を終了した時点に置ける予選突破率というものを仮につけるとするならば、ブラジルが圧倒的な90%。いや100でもいいとは思うのだが、最後の日本戦で思わぬ後塵を踏む事になるかもしれない。というかそう期待したいというのが本音だ。
2位はクロアチア。65%。次いでオーストラリアが40%か。日本の確率は15〜5%だ、と言わざるをえない所が今の現状であり、現実だ。事実は事実としてそれは認めなければならないだろう。
むしろオーストラリアにサプライズはあるか。ブラジル、クロアチアに対してどう戦うかにも興味がある。オーストラリアはまだまだ経験が未熟だが、怖さを知らないだけに、ヒディンクの采配と勢いに乗ってしまえば予選突破の可能性もあるのではと考える。


何にせよ次戦は何としても勝って、次のブラジル戦にかすかな望みを繋げて欲しいものだ。ブラジル戦を前に灯火を消されては、向こうもただの親善試合気分で来るだろうから。
というよりも結果ははっきりするのではないだろうか。勝ちか負けか。クロアチアも後が無いだけに必死にくるだろう。
日本も全てを出し切って欲しい。出し切って負けるのであれば、それはそれで実力、地力なのだと納得も出来るから。
とにもかくにも、次戦で日本のこれから必要な大切な事が解るのではないだろうか。


大会5日目:
韓国 2-1 トーゴ (内山:山本) フランス 0-0 スイス (栗田:井原) ブラジル 1-0 クロアチア (野地:木村) 生観戦試合数:12/14